青空の下一緒に歩こう(第5章 ダメなものはダメ)

1 私はガイドヘルパーとして、よしきさんを自宅まで迎えに行き、最寄りの駅から地下鉄に乗り、事業所ま
  で
送っている。自宅から最寄り駅までは決まった道があったが、ある日、彼は別の道を選んだ。エレベー
  ター
が設置してある集合住宅に立ち寄るためだった。よしきさんはエレベーターのボタンを押したかったの
  だ。

2 集合住宅の中で住人の方と鉢合わせをしてしまった。怪訝な顔をしている。マズイと思った私はその方に

 謝罪して、すぐに外に出た。よしきさんには「この建物に関係ない人は入れない。」ことを繰り返し説明し
 た。

3 翌日から、集合住宅の入口に「関係者以外立ち入り禁止」の表示が出てしまった。よしきさんはそれでも
 中
に入ろうとした。私は本人の手をとり、ここに「立ち入り禁止って書いてあるよ。もう入るのは止めようと強
 め
の言葉で伝えたところ、それからはそこに入ることをしなくなった。

4 できれば本人とは良好な関係を保ちたい。あまり強い言葉を使うと本人がマイナスの感情を持つのでは
 な
いか。できれば何も言いたくない。でも、言わなければ本人には伝わらない。揺れ動く気持ちの中で時に
 は
怖い鬼になっている。

 

 

 

 

 

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