贈る言葉(ありがとう。ナオユキさん)

1 私は、今日1か月半ぶりにガイドヘルパーとしての仕事に復帰した。10月末にした転倒、骨

折の影響だ。

2 ガイドヘルパーは、本人と二人で歩く。私はナオユキさん(仮名)と歩くことが多く、今日も

ナオユキさんと歩く。「久しぶりだね。」私はナオユキさんに声をかける。ナオユキさんは「ニッコ

リ」とほほ笑んだ。彼は20代の男性だ。彼のほうが歩くスピードが早く、いつも置いていかれて

しまう。加えて、私は転倒してまもなく、以前のような速さで歩くことができない。

3 彼は優しく、何度も振り返り、置いていかれた私を待っていてくれた。交差点ごとに待っていて

くれている。「ナオユキさん、ありがとう。」

4 私は、先を歩くナオユキさんの後ろ姿を見つめた。私にもしものことがあったとき、これらの言

葉をナオユキさんに贈る。

「まっすぐに歩けよ。」

「どうか幸せになれよ。」

「いつまでも優しい人でいてくれよ。」

「いいことがたくさん、たくさん、たくさんありますように。」

だめだ。前がくもって見えない。

 

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