神の手(こんな人になりたい)

1 私は歩行中転倒し、両手を負傷した。右手は骨折、左手は捻

 挫だった。応急処置をしてくれた先生からは。手術は不可避で

 あると聞いた。私は、イベントが控えていたため、体への負担

 を考え、何としても手術は避けたかった。

2 先生がレントゲン写真を見ている。私は先生に懇願した。

 「手術以外の方法はありませんか。」

 先生からの答えは、「ないわけではない。」だった。

「それでお願いします。」私は心底ホットした。

3 先生から、「元に戻しましょう。」と言われ、診察室のベッド

 で横になった。

  局部麻酔をされた。右手先の感覚がなくなっていく。

  なんと、先生は、手で、折れた指の骨をつないで、ずれた骨

 の位置を戻された。

 これが本物の「神の手」だ。

  レントゲン写真を撮り直したとき、レントゲン技師の方か

 ら、「先生は、手の専門家ですから、厳しいんですよ。」と聞い

 た。

4 専門家というのは、自分が正しいということを押し通してし

 まいがちで、ユーザー(患者、相談者、顧客など)の意見は聞

 きいれられないことも多い。

  先生は、手術を勧めたかったに違いない。しかし、私の意向

 を尊重してくれ、気持ちに寄り添ってくれた。

  なかなかできることではない。

  超一流の人というのは、こういう人のことを言うのだと思

 う。

  こんな人になりたい。

5 私は、1万人の人と共に、これまでお世話になった方々への

 感謝の想いを込めて、「歓喜の歌」を歌った。

  Y病院のS先生

  本当にありがとうございました。助かりました。

  先生、かっこよかったですよ。

 

 

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