1 彼の背中には特大のリュックがあった。今日はグループホームに泊まる
予定だ。地下鉄で事業所に向かう。
2 朝の通勤時間帯、車内は混雑していた。複数の鋭い視線を感じた。「リ
ュックをおろせ。」と言っている。彼はリュックをおろせない。おろすよう
伝えても、彼にはおろす理由が理解できない。無理におろさせようとして
も、反発されることがあり、それがトラウマになることもある。無理強いは
できない。
3 私はなるべく空いたスペースを探し、彼を誘導する。少しでも邪魔にな
らないようにだ。それでも周りからの視線はなくならなかった。
4 ヘルプマークが見えやすいよう彼をさらに誘導した。しかし周りからの
視線は変わらなかった。ヘルプマークが周知されていないことも関係してい
るのだろう。
5「知的障害者と言われる人たちの特徴」を、また「ヘルプマークの意味」
をこれからも伝えていきたい。ヘルプマークを見つけた方は、どうかそっと
見守ってください。どうかよろしくお願いします。