1 私は、彼と2人で歩道を歩いていた。ガイドヘルパーとして彼を生活支援事業所まで
送り届ける途中だった。
2 彼は自分のペースで歩く。その横を通勤する人たちが足早に通り過ぎていく。彼は周
りのペースに合わせることができない。ドンドン追い越されて言った。それでも彼は、自
スピード分のペースで、彼の道を歩いた。
3 最近、同じスピードで歩ける人たちだけで歩いていく、歩けない人たちはいらない
という声も聞こえてくる。「高齢者」、「障害者」など社会的に弱い人たちを標的にし
て、社会のお荷物扱いにし、社会から排除しようという動きだ。
4 人は必ず歳をとり、「できない人」になってゆく。誰でも通る道だ。そういう主張を
する人たちは、自分が「できない人」になったときに、自分は例外だ、自分は違うという
にきまっている。彼らは自分たちのことしか考えていない。
5 自分たちのことしか考えていない人たちの思い通りにさせてたまるか。
6 彼が、いつまでも、「自分のペースで、彼の道を歩ける社会」創りたい。そのために
も、今の活動を続けていきたいと思う。