1 その日からよしきさんは電車に乗ると、ある行為を繰り返しするようになりまし
た。右手を上下、左右にゆらすのです。 彼は笑いながらなお繰り返します。私は彼に
笑顔を返しました。しかし私は彼の 笑顔の意味をはき違えていました。
2 彼は一層同じ行為を繰り返し、こちらを見て笑っています。そう彼は、私に 親し
みの笑顔を返してくれたのではなく、こちらが反応するのを見て、かまっ てくれたの
だと思い、さらに繰り返していただけだったのです。
3 それがわかってから、私はいっさい反応しないようにしました。よしきさんの行
為を 見ても、視線を合わせず関心のないよう装いました。
4 しばらくすると、それらの行為は収まりました。問題になる行動に肯定的に反応
して しまうと、かまってくれたと思い、同じ行為を繰り返すことが多いので気を付け
たいです。